親・祖父の着物を受け継ぐ方法
実家の片付けや遺品整理をしていると、タンスの奥から着物が出てくることがある。父や祖父が若い頃に着ていたものだったり、どこで誂えたかもわからないものだったりする。
「捨てるのも惜しいし、自分で着られるかもわからない」という状態で放置されているケースは多い。この記事では、受け継いだ着物とどう向き合うかを整理する。
まずサイズを確認する
着物を受け継ぐ上で最初の壁はサイズだ。男性の着物は女性と比べてサイズの融通が利きやすいが、それでも身丈・裄(ゆき)が合わないと着られない。
| 部位 | 確認方法 | 目安 |
|---|---|---|
| 身丈 | 着物を広げて背縫いの長さを測る | 自分の身長±5cm以内 |
| 裄(ゆき) | 衿から袖口までの長さ | 首の付け根から手首まで |
| 身幅 | 背縫いから脇縫いまでの幅×2 | 腰回り÷2+5〜10cm |
多少のサイズ違いは着方で調整できる。特に身丈は短めでも「おはしょりなし」で着ることができる。裄が短い場合は袖を少し折り返す方法もある。
状態を確認する
長年タンスにしまわれていた着物は、シミ・カビ・虫食いがある場合がある。広げて光に当てて確認するのが基本だ。
軽いシミや黄変は専門のクリーニング(丸洗い・染み抜き)で対処できることが多い。ただしクリーニング代は数千〜数万円になることもあるため、着物の価値や思い入れと天秤にかけて判断する。
着られる状態にする方法
そのまま着る
サイズと状態に大きな問題がなければ、そのまま着るのが一番手軽だ。まず実際に羽織ってみて感覚を確かめるといい。
仕立て直し(お直し)
サイズが合わない場合、着物専門の仕立て屋でサイズ直しができる。裄出し・身丈直しなど部分的な直しなら1〜3万円程度が目安。
洗い張り
着物を一度解いて洗い、再び仕立て直す方法。全体をリフレッシュできるが費用は高くなる。思い入れの強い着物に向いている。
受け継いだ着物を着る意味
父や祖父の着物を自分が着るのは、モノを大切にするということ以上の意味がある。着物には着た人の記憶が宿る。同じ一枚を世代をまたいで着ることは、着物文化の本来の姿でもある。
完璧な状態でなくても、まず袖を通してみることをすすめる。着てみて初めてわかることは多い。
着られない場合は買取という選択肢も
サイズが合わない、状態が悪い、枚数が多すぎるなど、すべてを自分で使うことができない場合は買取に出すことも選択肢になる。特に男性の着物は需要があるため、状態が多少悪くても引き取ってもらえることが多い。
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