← 男着物ほおずき堂トップへ
男着物ほおずき堂
ほおずき
2026-06-29 ・ 約4分で読めます

銀座「もとじ」で着物を仕立てた話——夏の京都と花火大会へ

着物を着続けるなかで、一度は本格的に仕立てた着物を持ちたいと思いました。
銀座の男着物専門店「もとじ」で絽の着物を誂えた、その体験と、その着物とともに歩いた夏の話です。

「もとじ」という店

「もとじ」は銀座にある男性の着物を専門に扱うお店です。男性の着物に特化した専門店として知られており、着物好きの間では知名度の高い存在です。

格式のある店だということは事前にわかっていました。銀座という立地もあり、少し敷居が高く感じるかもしれない。そう思いながら足を運びました。

しかし実際に入ってみると、接客がとても気持ちのいいものでした。押しつけがましくなく、こちらの話をよく聞いてくれる。格式はあっても、気軽に話せる雰囲気がありました。着物の専門店というのは、入る前に緊張することがありますが、ここは違いました。

格式は確かに高いですが、とても気持ちのいい接客を受けました。

絽の着物を誂えた

そこで仕立てたのは「絽(ろ)」の着物でした。

絽とは、縦糸を絡ませながら織った生地で、細かい透け目があるのが特徴です。通気性がよく、夏の着物として重宝される素材です。正式な夏の着物として、茶席や少し改まった場にも着ていけます。

仕立てた着物は、手に取ったときから違いがわかりました。既製品やリサイクルとは異なる、自分の体に合わせて作られた着物のフィット感。裄も身丈も、自分の寸法通りです。着てみると、動きやすさが全然違いました。

その着物を着て行った場所

仕立てた絽の着物は、夏のシーズンに何度か着ました。夏の着物ですから、出番は7月〜8月が中心です。

夏の京都

夏の京都は暑さが厳しいですが、絽の着物の通気性は思った以上に助かります。古い街並みのなかに着物姿が溶け込む感覚は、洋服では得られないものです。寺社や路地を歩くとき、着物を着ていることが自然に感じられる場所でした。

花火大会

花火大会は、夏の着物がもっとも似合う場面のひとつだと感じています。浴衣が一般的ですが、絽の着物で行くと少し格が上がります。周りの反応もよく、花火の光と着物の雰囲気がよく合っていました。

夏の着物(絽・紗)は涼しそうに見えますが、実際にも夏向けの素材です。京都や花火大会など夏のイベントに着物で行きたい方は、浴衣より少し格のある絽の着物を選ぶと、より幅広い場面に対応できます。詳しくは浴衣を着る時期と選び方もご覧ください。

仕立てた着物を持つということ

リサイクルや既製品の着物にも良さはあります。手頃に始められる、気軽に試せる。私自身、最初の一枚はそうでした。

しかし着物を長く着てきた中で、一枚だけでも「自分のために仕立てた着物」を持つ体験はしてみる価値があります。自分の寸法で作られた着物の着心地は、それまでと明らかに違う。そして、その着物に込めた時間と選択の記憶が、着るたびに蘇ります。

もとじでの体験は、着物との向き合い方が一段変わった出来事でした。

着物名人
着物名人より 仕立ての着物を持つことを、最初から目指す必要はありません。でも着物を着ることが楽しくなってきたら、一度「誂え」を体験してみてください。着物との関係が変わります。

この記事を読んだ方へ

💰 着物の買取を相談する ☀ 浴衣を着る時期と選び方
← 記事一覧に戻る
💰 着物の買取相談はこちら